「いずみみっくす」化のすすめ 〜あなたのノートパソコンを竹本泉ゲーム機に(笑)〜 |
【私の愛機について】 【まずは「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」だ!】 【るぷぷキューブ ルプ☆さらだ(1)】 【るぷぷキューブ ルプ☆さらだ(2)】 【てきぱきワーキン♥ラブ】 【クリックの日】 【その他】 |
漫画やアニメーションが原作になっているゲームはかなりある。だが一般に、漫画家や、アニメーション作家自身がそのゲームの作成にかかわることは多くない。すなわち漫画やアニメを原作とするゲームは、原作者とは無関係なところで、無関係な人々が作ることがかなり多い。その結果、そのゲーム自体が、元の漫画家やアニメーション作家の作品として挙げられることはほとんどない。
竹本泉先生自身のゲーム好きを表す作品「苺タイムス」と |
それに対し、竹本泉作品絡みのゲームは違う。竹本泉先生絡みのゲームの場合、6作品中5作品に関しては先生の作品を語る上で決して避けられないものとなっている。それはなぜなのだろうか?
話を変えてアニメーションの話をしよう。アニメーションはもともと集団作業の作品であり、たとえ監督がいるとしてもその監督の個人性が強い作品になるとは限らない。多くのアニメーション作品は監督、脚本、アニメーターの人々の名前とは切り離して語られる、評価されることが多い。
無論例外はある。それは私がマニアをやっていた宮崎駿氏である。彼は常人ではない。というのも、彼は作家であり、デザイン家であり、アニメーターであり、作画監督であり、総監督であるという、何でもこなす人物だったからだ。一番大元のストーリーやデザインは勿論のこと、実際に映像となる作画に関しても彼は「自分の絵になっているか」をチェックし、気に入らなければアニメーターたちのプライドなど微塵も気にせずに、容赦なく自分自身で書き直した。その結果生まれたのが「宮崎駿作品」なのであり、他の製作協力者達を差し置いて「宮崎駿作品」などという、残酷な傲慢な言い方が許されるのである。
だがあくまでこれは特別だ。「宮崎駿」という天才の存在があったからこそ可能になったのであり、アニメーションの世界から言えば特殊なのである。
ゲームも似たような性質を持っているのではなかろうか?すなわちゲームというものは本来、作家性というものがなかなか出にくいものである。有名なゲーム作品の名前は挙がっても、制作者の名前として出るよりも会社名やゲームブランド名としての方が目立っている。特に最近のゲームでは制作規模が大規模化しており、なおのこと一層それが進んでいる。
アニメーションにおいても、ゲームにおいても、このことは制作者たちにとって不利な面と有利な面があった。名前が出ないということは目立たないと言うことであり、また作品全体に対して及ぼす影響も限界が出て来る。その一方で、提供者側はそのことを利用した。すなわちアニメーションにせよ、ゲームにせよ、既に原作があるものをアニメ化・ゲーム化し、もともとの原作の名前や作家名で売ろうとしたものがしばしばあった。アニメーションにおいてはしばしばどころではなく、独自にストーリーを作っているものの方が少ないくらいであろう。これはアニメーションやゲームというものが集団作業であり、その結果、個人色を薄めることが出来ることをむしろ利用したものと言えるのではなかろうか。
だがそれは当然のことながら、「原作は素晴らしいけれども...」という状況をしばしば生みだした。原作に名前を頼りすぎて、あるいは原作を崇めすぎて、アニメに必要なもの、ゲームに必要なもの失ってしまう。
竹本泉先生はアニメ好きであり、ゲーム好きである。そして自分自身、特定のアニメーションがゲーム化されたときの思い入れと幻滅について「苺タイムス」に書いている。そのような先生にとって「自分が原作者、デザイン家(キャラクターデザイン)になる作品は十分に『自分色』の強いものにしよう」という心意気が相当あったものと思われる。それが竹本泉ゲーム作品を、竹本泉作品の中にしっかりと位置づけることになったのだろう。
パソコンを「竹本泉ゲーム機」すなわち「いずみみっくす」化するとはどういうことか?
[目的]
ゲームを中心とする竹本泉先生関係の作品を、どこでも、いつでも、楽しめるようにすること。
[言葉の定義]
「竹本泉ゲーム機」すなわち「いずみみっくす」化の定義
=
パソコンで複数の、出来る限り多くの竹本泉関係のゲームが手軽に出来るようにすること
[条件]
[目次]
【私の愛機について】
[注意書き]
〜どーでも良い人は読み飛ばしましょう〜
「自分のノートパソコンを竹本泉ゲーム機=『いずみみっくす』化しよう!」
「いずみみっくす化」のされた私の愛機...って外見では分からないか... |
.....そう思ったのは我がモバイル愛機にWindowsXPを導入することが決定してしばらくのことだった。私のお気に入りの愛機はその時点で以下のような仕様になっていた。
FMV-BIBLO MC IX23(923)
CPU MMX-Pentium 233MHz
メモリ 160MB
HDD 20GB
「MMX Pentium233MHzでWindowsXPは無茶だろう」とか「どうしてメモリが160MBまで載っかっているいるんだ、最大96MBじゃないのか」とか「ハードディスクは4GBだったはずだが...」とかいう疑問はここでは飛ばしてほしい。
そもそも、このハードディスクの容量が増えたことが竹本泉ゲーム機にしようと思ったきっかけだった。
このパソコンははっきり言って素晴らしい機種である。
まずなんと言ってもコンパクトである。世の中、モバイルとしてB5サイズパソコンが流行っているようだがB5なんか駄目だ!大きすぎる。このパソコンは「A5ファイルサイズ」なのだ。注意しなくてはいけないのは「A5サイズ」ではない。「A5ファイルサイズ」なのである。つまりA5の紙を入れるファイルくらいのサイズということらしい。具体的にはB5サイズよりも一回り小さいサイズである。この差は小さく見えて意外に大きいのだ。
幅23cm奥行き17cmが足して40cmなのはともかく、なんと幅は、私の手を思いっきり広げた時の親指の先から小指の先までの長さだったりする | タッチパネルの機能は本当に画面がクリック出来ちゃうのだ! |
このMCのサイズは幅が23cm、縦が17cmというサイズで、両者を足すと40cmとなる。「だからなんだ」と言ってはいけない。君は自分のノートパソコンの縦横のサイズを覚えているかね?
幅と縦を足して40cmというのは非常に覚えやすいのである。
そして重さは1.2kg。この重さは気軽に持ち運べるギリギリのラインと言って良いだろう。ただしACアダプターなどが加わると、多少重たい雰囲気になる。
最近のノートパソコンは軽量化が進み、B5サイズでも1kg以下を満たすものが増えているようだ。ちょっと羨ましい。
だが!このMC923には必殺の武器がある。それはインターフェースにクイックポイントの他、タッチパネルが使えることである。どうやらこれにより100gほど重いらしいのだが、これを使い始めると私のような不精者はなかなか癖になる。何しろ、手元のペンや指先で、画面をぽんぽんぽんっと押すだけで、操作できてしまうのだ。キーボードは文字入力の時だけで良い。特にこれが発揮されるのがネットサーフィンであるのは言うまでもないだろう。便利この上ないのである。
最近の富士通のA5ファイルサイズはこんな感じ。横長なんてダメダメ。 |
さっき羨ましいと書いたが、実は2003年8月現在、
という条件を満たすノートパソコンは上記の後継機種MC/30を除いて、出されていない。富士通のみならず、どこの会社も出していないのだ。
だから実はそんなに羨ましくもないのだ。富士通はその後、LOOKシリーズというのを出すようになった。これはA5ファイルなのだが、画面が横長なのである。 私はたとえ実際にモバイルノートであっても横長の画面なんて嫌なのだ。 「一般用」と書いたのは、実は松下電器産業からこんなのが出ている。なんと戸外の作業に使う特殊仕様らしい。さすがにちょっと使えないなあ...
あ〜、こんなことをここで書いていては「自作電脳もの モバイル編」で書くことが無くなるではないか、ということで早速次に行こう。[目次]
【まずは「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」だ!】
[注意書き]
〜まずはCD-ROMを不必要にすることから始めよう!〜
さて、竹本泉作品のゲームと言えば、この2作品無しに語れない。
ゆみみみっくす Windows95 / だいなあいらん Windows95
この2作品は「インタラクティブコミック」と名打っているゲームで、まあ簡単に言うと電子コミック(?)というか、アドベンチャーゲームというか、アニメーションというか、そういう感じのゲームである。
「ゆみみみっくす」は
メガドライブ(というゲーム機)→FM TOWNS(というパソコンというかOSというか)→セガサターン(というゲーム機)→Windows95(というOS)
の順で発売・移植され、「だいなあいらんは」
セガサターン(というゲーム機)→Windows95(というOS)
と言う形で発売・移植された。両者とも竹本色たっぷりで、内容としては竹本泉を知るにはどちらもお勧め。ただし両者するなら順番的には「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」の順が良い。どちらか片方するなら....難しい、甲乙付けがたい。技術的には「だいなあいらん」の方が圧倒的に良いのだが、ストーリーとしては「ゆみみみっくす」の方がプレイ時間が長く、また多様性があるし、日常に「変な世界」が入ってくる点で竹本泉先生らしさが強い気がする。もっとも「だいなあいらん」の方が現在の竹本泉作品に近い感じもするのだけど。
実は上の紹介、最初は「だいなあいらん」を勧めるつもりだったのだけど、ネット上で「『だいなあいらん』は駄作だけど」ということで「ゆみみみっくす」を誉めている文章を偶然発見。「が〜ん!だ、駄作....」。ということで、改めて少し考えて見るに「だいなあいらん」を駄作とは思わないのだけど、逆に「ゆみみみっくす」の持つ「竹本泉」らしさを気がつかされた感じがして、やはり甲乙付けがたいと考えた。
ちなみに両者する際に、なぜ「ゆみみみっくす」→「だいなあいらん」の順番が良いかというと「だいなあいらん」の方がグリグリアニメーションしていて、「だいなあいらん」をすると「ゆみみみっくす」の動きの少なさが目に付いてしまうと思うからである。竹本ファンだとあまりそういう所に目はいかない気がするのだが、普通の人からするとこのアニメーションの多さが「だいなあいらん」では驚きらしく、私の友人も驚いたし、ネット上にもゲーム評として驚く声が見られた。
竹本作品は別なところで書いているように、2003年夏現在、アニメ化されていない。そのような中で「竹本アニメ」として唯一ファンの心を慰めるのがこの「だいなあいらん」と言って良いだろう。もっともそう考えると「ゆみみみっくす」の開発環境はメガドライブという極めて限定されたスペックの条件で作られたものであり、そのためにアニメーションとしては限界があるにも拘わらず、十分に「だいなあいらん」と張り合う素晴らしさを持っていることを考えれば、やはりアニメーション自体はこれらの作品の本質ではないだろう。
なお、現在店頭で新品を購入するのは困難なので、オークションで入手を勧める。
オークション統計ページ | Yahoo!オークション | |
ゆみみみっくす | ゆみみみっくす | ゆみみみっくす |
だいなあいらん | だいなあいらん | だいなあいらん |
さてようやくこれらのゲームをする話になるが、既に述べたように有り難いことに両者はWindowsに移植されたのでパソコンでこれらをすることは簡単だ。Windows95での発売であるが、Windows98での動作は勿論のこと、私自身はWindowsXPでの動作も確認している。ただし、WindowsXPではエラーが出ることもあって、どういう環境だとそうなのか、十分に確認していない。Windows95系の方が確実性はある。
この件に限らず、「いずみみっくす」化にはWindows95系(Windows95、Windows98、WindowsME)環境が望ましい。しかしもはや今からの時代、WindowsNT系すなわちWindowsXPでないとやってられない時代である。ではどうするか?勿論、「デュアルブート」の導入である。デュアルブートには様々な利点があり、「いずみみっくす」化をするくらいなら是非デュアルブート環境を整えるべきである。デュアルブートに関する頁はgoogleればたくさんあるのでここでは割愛。
さて「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」の両者のゲーム、ゲームをする時にCDROMを必要とする。このページの始めに、私のパソコン(あるいはあなたのパソコン?)を「ゲーム機にする」と言ったが、いちいちCDROMを入れるなんて駄目である。
特にモバイルノート一般がそうであるように、我が愛機はCDROM外付けである。「いちいち外付けCDROMドライブをつけなんてやってられっか〜」、そんなところから私の試行錯誤が始まった。
こういう人すなわち「いちいちCDROMを入れてられるか!」という人は結構多いらしい。これを解決するためにハードディスク上にCDROMのデータを全部移してしまい、そのデータをCDROMのデータと思いこませるという方法がある。これを一般に「仮想CDROM」「仮想ドライブ」などと言うらしい。
だが仮想CDROMにも実は技術レベルがある。
1.もっとも単純なレベルの仮想CDROM技術
これは
ベクターのディスク/CDROM関係
にあるような、フリーウェアのソフトを使うものだ。どういうものかというと、エクスプローラなどでCDROMからHDD内の一フォルダ内にデータを単純コピー&ペーストで移す。フリーソフトはそのフォルダをCDROMだとコンピュータに思わせる、というものだ。
ところが、「ゆみみみっくす」などではこれがうまくいかないことが判明。なぜか?。それは「ゆみみみっくす」ではCDDAと呼ばれる普通のCDと同じ音楽データも入っており、これはパソコン上においてデータとして移動させることが出来ないからだ。その結果、オープニングの音楽が鳴らないのである。
「ゆみみみっくす」のオープニング。チャララチャッチャ〜...とOPソングが始まるところ。竹本ゲームの醍醐味の一つにオープニングとエンディングの楽しさがある。 |
竹本ゲームでオープニングが鳴らないと言うのは許し難い。
で、これを解決するために...
2.次のレベルの仮想CDROM技術
が必要になる。これは一般の「仮想CDROMソフト」を使う方法だ。たとえばソースネクスト社の「携速」などがある。フリーソフトで駄目だった私は、最初、このソフトを手に入れた。これで「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」は仮想化できたはずである。
ただ私自身は結局、このソフトは使わないことになり、手放した。竹本ゲームでない他のゲームでプロテクトのかかったソフトを仮想化出来なかったからだ。そのような場合に....
3.第三のレベルの仮想CDROM技術
が必要になる。それはPRO-G社の「CloneCD」を使うものだ。
第一のレベルでは単純にデータをハードディスクに移動するものだが、それではCDROMのデータが全てきちんと移らないために第2のレベルが必要だと述べた。その結果、第2のレベル以上では一般的にCDROMのデータを丸ごと「イメージ化する」ということが行われる。このイメージ化とはCD-ROMのデータを一つの固まりとしてデータ化する方法だ。
さて、CloneCDは非常に優れたイメージ化ソフトなのであるが、一歩間違えばコピーツールに使われると言うことで、アンダーグラウンド的な形で語られることが多い。だがCDROM外付けのモバイルパソコンを利用する者としては欠かせないツールだし、そういう使い方が本来の方法でなんら後ろめたく思う必要はない.....はずだ。
ということで「CloneCD」を手に入れた。幸いに「CloneCD3」の日本語版が初めて発売され、その筋ではかなり話題になっていた。それを機に購入し、「私は真っ当に使うんだぞ」という主張がてらユーザ登録までしてしまった。
ちなみにCloneCDだけでは仮想化は出来ない。CloneCDで出来るのは先ほど述べたイメージ化というのをする部分だけだ。これはCDROM上のデータを一つのファイルの固まりにしてしまうものだと述べたが、これを仮想化するにはそのイメージファイルを「CDROMとして認識する」ツールが必要になる。そのような優れたソフトの一つが「DAEMON Tools」と呼ばれるフリーソフトである(フリーなのは個人利用の場合)。
その結果、「CloneCD」と「DAEMON Tools」を使えば大抵のCDROMは仮想化が出来る。なお「携速」が便利だったのは音声データの部分はMPEG3の圧縮をすることでHDD容量の節約が出来たこと。あまり調べていないが、そういう器用なことはCloneCDとDAEMON Toolsの組み合わせでは出来そうにない。
CDROMのプロパティにて音楽CDデータをデジタル再生するか選択できる。これが出来るかはドライブやOSに依存するようだ。 |
さて「ゆみみみっくす」では注意事項がある。「ゆみみみっくす」ではCDDA形式でオープニング音楽とエンディング音楽が入っているので、パソコンがそれらの音楽を聞けるようになっていなければならない。CDDAというのは通常のCDの音楽形式であり、その結果、そのCDROMをCDプレーヤーに入れるとその部分は音楽だけを聴くことが出来る。この時、「デジタル再生」が出来るかが重要になる。
デジタル再生というのはよくわからんのだが、CDの音楽データをコンピュータを通じて再生する方式らしい。この一方で、CDROMドライブから直接スピーカーに繋いでしまい、そこから音を出す方式がある。
「CDROMドライブのプロパティ」とか「サウンドのプロパティ」のあたりに「デジタル音楽CDを使用可能にする」に関するチェックボックスがある。これをチェックすることで、パソコンを通じて音楽データを聞くことが出来る。
たとえば一番典型的な話。外付けのCDROMでデジタル再生を可にしていないとCDDA形式で入っている音楽はパソコンから聞くことが出来ない。外付けCDROMドライブのイヤホンジャック(もしくはLINE-OUT)からは聞くことが出来る。私は上の話を知らなかったとき、外付けCDROMのイヤホンジャックからパソコンのLINE-INに繋がないとCDROMの中の音楽データは聞けないかと思っていた。上の「デジタル再生」がチェックできるなら簡単だったのだ。なお、「デジタル再生」を選択できるかどうかはOSやCDROMドライブに左右されるようだ。
ちなみに「だいなあいらん」はそういうことを心配しなくて良い。音楽データもすべてプログラムのデータとして入っているらしい。
さて上のようにして快適に「ゆみみみっくす」と「だいなあいらん」をモバイルパソコンで楽しむことが出来る。しかも、これが発売された当初、「音楽と画面がずれる」という点が指摘されていたが、この原因にはCDROMの読み込み遅さがあったようで、上のように仮想化を組み込むとそれらの問題はほとんど解決したようである。
必要なもの |
・「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」(Windows95版)(入手はオークションで)
・ソースネクスト社の「携速」あるいは「CloneCD」と「DAEMON Tools」 ・デジタル再生の出来るパソコン、OS ・当方の環境ではWindows98、WindowsXPでも動作確認出来ています。ただしWindowsXPではエラーが出ることもあるようです。デュアルブートで95系の環境を整えておかれることをお勧めします。 |
ポイント |
・CDROMを仮想化出来るようになりましょう。
・仮想化するにあたりCloneCDの場合には「ゆみみみっくす」は741MB、「だいなあいらん」は742MBほどのHDD容量が必要です。 ・「ゆみみみっくす」ではOPとEDがCDDAで入っているのでデジタル再生が必要です。 |
[目次]
【るぷぷキューブ ルプ☆さらだ(1)】
[注意書き]
〜パソコンで家庭用ゲーム機のゲームをする〜
「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」はプレイステーションのゲームである。これを書くにあたって調べて分かったのだが、なんと「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」は2002/08、「なつコレシリーズ Vol.3 ルプ☆さらだ」ということで再発売されたらしい。もしかするとまだ新品で手に入るのかもしれない。
さて、私はプレイステーションを持っていないのだが、このゲームは発売当初に買い、友人のところで主に解かせて貰った。その結果、未だにプレイステーションも、その後継機も買っていない。
「 ルプ☆さらだ」のコミックと「いろいろいろもの」と「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」のゲーム解説書 |
そもそも私はセガ・サターンを「ゆみみみっくす」をする為に買った人間だったりするので、それほどゲーマーではないのである。しかも、昔からパソコンでゲーム(主にシミュレーションゲーム)をしてきたせいで、家庭用ゲーム機でゲームをすることを何となく潔しとしない、変なプライド(なのか???)がどこかにある気がする(....ことに今気がついた)。
話を戻して「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」であるが、ゲームの内容はパズルゲームである。どんなゲームかというと....私はゲーマーじゃないので何に例えれば良いのかよくわからん(爆笑)。
そういえは遙か昔、「フラッピー」というゲームがあったがそれとちょっと似ているような....あああ、違うぞ、違う違う、ええっと「テトリス」のような...それも違うな。
つまりは主人公(さらだ)を動かしてキューブを落とし、キューブが3つ重なったら消えてくれる、画面内のキューブを全部消すとクリア、というゲームである。
10ステージ(=10面)で1ワールドなのだが、1ワールドごとに「ルプ☆さらだ」のお話が振り分けられていて、ワールド開始前にお話の前半(コミックの各話の前半に相当)が語られ、クリアすると残りの後半(各話の後半...というよりも話のオチ)が語られるというもの。10ワールドに振り分けられた10話のうち、8話はもともとのコミックのものと同じ、2話がオリジナル、みたいな感じだったように思う。
見所は...見所でなくて「聞き所」である。すなわち竹本泉先生作詞の曲が各ワールドごとに1曲で全部で10曲!これは聞いてて楽しすぎる!
あとさらだを操作するときにさらだのアイコンやさらだが出す声がステージ毎(すなわち話毎)に違っており、結構可愛い(笑)。たとえばこんな感じ((C)
DATAM POLYSTAR/竹本泉/宙出版など)。
ちなみに10ステージで1ワールド、10ワールドあるから100ステージ(100面)だが裏もあるので全部で200ワールド(200面)ある。
現在、入手はネットオークションが良いだろう。が、2004/07現在、常時は出品されていない。
オークション統計ページ | Yahoo!オークション | |
るぷぷキューブ | るぷぷキューブ | るぷぷキューブ |
さて、いよいよ「いずみみっくす」の為の本題に入ろう。
世の中に「エミュレータ」と呼ばれるものがある。別なシステム(ファミコンやプレステなどのゲーム機やMSXやPC8801などのOSなど)のソフト(ゲーム)などを動かす為のソフトのことである(ハードウェア、すなわち装置のこともある)。
こういうことをする人々はかなりマニアである。無論、私もマニアだからこんなことをしているのだが、そもそも、もとのゲーム機でやらずに、わざわざパソコンでやろうという考えは少し特殊であると言えるだろう。それについて以下のような理由を上げる人がいる。
「ゲーム機というのはいつか壊れるものである。しかし昔のゲームソフトを使えるようにしておきたいというのは大事な本や漫画を取っておくのと同じで、当然の心情である。『ゲーム機が壊れたので、ソフトが全てパーになってしまった』、そういう危険性を避けるために、代替手段としてエミュレートで出来る方法を確保しておくことが必要なのだ。」
ゲーム機の種類が多いと、なんとかして一つにまとめたくなるのが心情...というもの?((C)竹本泉『苺タイムス』より) |
なるほど、これも道理である。
また「エミュレーションこそがゲーム文化を後世に残す方法だ」という主張もある。もっとも、ネットオークションが気軽に出来る世の中で、ハードウェアが壊れてもいつでも古い機種は手に入るのではないか、という気がするのだが....
さらには、ゲーム機をいちいち集め、行うゲーム毎に取っ替え引っ替えしていたのでは非常に不便だという主張もある。それに関しては竹本泉先生も述べている(左図)。
更には先ほど書いたように、「なんとなく普通の家庭用ゲーム機ではヤル気にならない、パソコンでやることこそが素晴らしい」という私のような、訳の分からない感覚を持っている者もいる(少なくともここに一人)。
まあエミュレータの世界とはそういうものである。
エミュレータの世界に足を突っ込む際に必読の注意をしておく。
●エミュレータでゲームをする場合、それをする人は「もとのゲーム」を持っていることが前提である。ファミコンのカセットなどのような場合には当然パソコンに装着できないので、実際には「ROM」と呼ばれる形でプログラムデータとして扱うわけであるが、そのROMはあくまで自分の所有するゲームから取り出した(これを「吸い出す」という)ものを使うことが前提である。
ROMという形でデータ化するとインターネット上に流れる危険性が常にあるわけであるが、そういうものを使うのはモラル的にも法律的にも禁忌とされ、そういう類の質問すなわち「ゲーム○○のROMがネット上で手に入る場所はどこですか」などと掲示板等で聞くと袋叩きにされる。すなわち私が注意書きで書いたようなことが前提だということだ。
なお、「いずみみっくす」で紹介するゲームは全てCDROMであり、その点でROMにする(吸い出す)必要は必ずしもない。
●「BIOSイメージ」などの言葉が出てくることがある。上述でゲームのプログラムを吸い出したものがROMであったが、家庭用ゲーム機本体の動作プログラム自体をBIOSイメージなどと読んだりするらしい。で、これに関しては
1・BIOSイメージが付属しているエミュレータ
2・BIOSイメージが付属しているが交換可能なエミュレータ
3・BIOSイメージを別途必要とするエミュレータ
の3つがある。実機を持っていて、BIOSイメージを取り出すことが出来る場合にはなんでも良いが、そうでない場合には1か2を使う必要がある。BIOSイメージに関しては前述のゲームのROMと同様に「(必要ならば)自分で取り出すべきもの」とされている。
1番や2番の場合にはBIOSイメージ自体をエミュレータ制作者が作ったりしている為に著作権の問題はクリアされているようなのだがこのあたりの所はよくワカラナイ。「付属のBIOSイメージよりも実際に吸い出したBIOSを使った方が安定している」などの表現も見られる。
まあとにかく1や2のようなエミュを使っておけば文句は言われない。よって自分でBIOSを手に入れる必要がないエミュレータを選ぶのがいろいろな意味で良い。
エミュレータ情報局3
http://www.emu3.com/
PlayEmu.com
http://www.playemu.com/
上述の2点はエミュレータのイメージをアングラ、違法なものというイメージに結びつけるため、真っ当なエミュレータのユーザ達には上述のような違法な部類に属する会話が流れないか、自分たちもそういうことをやっているという目で見られないか、かなりピリピリしており、エミュレータに関して話す掲示板ではある種の緊張感すら漂っている感じすらする。真っ当な手段で手に入れている限り、後ろめたく思う必要はないと思うが以上のことは心得ておいた方が良いだろう。
[目次]
【るぷぷキューブ ルプ☆さらだ(2)】
[注意書き]
〜条件さえあえばバッチリだ!〜
さてプレイステーションのゲームをパソコンでする為のエミュレータを検討する。この時、大きく分けて二つの選択肢がある。
市販されていたエミュレータ (具体的にはBleem!とCVGS) |
(メリット) ・設定が比較的楽。 ・パソコンのハードウェアに依存する部分が比較的少ない。 ・(BleemとCVGSの場合は)比較的要求スペックが小さい。 (デメリット) ・入手が困難。 ・人からタダで貰えない限り費用がかかる。 ・開発終了済。 |
フリーソフトのエミュレータ | (メリット) ・入手が楽。無料。 ・ハードウェアやゲームソフトに応じて柔軟に対応可能。 ・今後の開発も期待できる。 (デメリット) ・ハードウェアに依存する部分がある。 ・その結果、プラグインという補助プログラムを必要とする場合が多い。 ・その結果、それらの組み合わせや設定などがかなりややこしい。 ・要求スペックが比較的大きいものが多い? |
私が実際に使って十分に実用性(?)に耐えたのは現在のところ市販エミュレータなので、まずはそれについて述べよう。プレイステーションの市販されたエミュレータには2つある。
「bleem!」と「Connectix Virtual Game Station(CVGS)」
エミュレータBleem!とCVGSと「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」 |
ところがこの両者とももはや正式販売されていない。
「SCEI、米コネクティクスとCVGSで和解」
http://ascii24.com/news/i/mrkt/article/2001/03/16/624309-000.html
「bleem!がゲームオーバーか サイト閉鎖」
http://www.itmedia.co.jp/news/bursts/0111/19/bleem.html
「静かに,静かに姿を消したプレステ・エミュレーション「bleem!」」
http://www.itmedia.co.jp/news/0111/20/bleem.html
これらの記事を見ると、ソニーからの圧力で撤退を余儀なくされたようである。しかしこの製品は世界にばらまかれた。それらを手に入れて使うのがどれくらい問題なのかは私にはよく分からないが、一度世の中に出回ったものであり、しかも別にそれ自体が違法なものではない気がする(注意書き)。
現在の真っ当な入手手段はネットオークションである。
Bleem | ヤフーオークションの検索結果 | 「オークション統計ページ(仮)」の検索結果 |
Connectix Virtual Game Station | ヤフーオークションの検索結果 | 「オークション統計ページ(仮)」の検索結果 |
CVGS | ヤフーオークションの検索結果 | 「オークション統計ページ(仮)」の検索結果 |
Bleemは比較的よく流通している。
CVGSは流通量が少なくなっているようだが、数ヶ月探していれば見つかると思う。私はBiddersで3000円(送料別)で手に入れたがこの値段はかなり安い気がする(イメージ的には8000円くらいした気がしていたのだが...今回改めて見直してみてちょっと意外)。
OSへの対応だが基本的にはWindows95系すなわちWindows95、98、MEで動作させるのだが前提だ。しかしながら後述するようにCVGSではWindowsXPで使うためのパッチが出ている。
入手前の注意点としては以下のようなのが挙げられようか。
エミュレータ |
注意点 |
Bleem | インストール時、CD-ROMだけでは駄目でインストールディスク(FD)が必要。なおFDのデータは以前ネット上でも配っていたらしく、残骸があちこちにある。 Bleemはその後、ドリームキャストでPS2の何とか言うゲームをやるエミュレータなど別な新しいソフトが出ているので、そちらを買ってしまわないように注意しよう。 |
Connectix Virtual Game Station(CVGS) | Macintosh版とWindows版があるので注意。ハイブリッド版もあるようだ。 |
ということでまずBleem!を手に入れる。Bleem!のサウンドの性能はなかなか定評があるようだ。だがBleem!には結構痛い欠点がいくつかある。
その一つはゲームをする際にいちいちBleem!のCDROMが要求され、認証を受けさせられる。しかも認証を受けるのに一定以上の読みとり速度のドライブが必要であり、私の場合、ノートパソコンから電源を供給する形のポータブルCD-ROMでは速度が足りなくて認識できなかった(汗)。かなり不便である。
だが実はこれも大丈夫。前述の「CloneCD」はこれすらも仮想化出来てしまうのだ。ただしBleemのプロテクトは名だたる堅剛さで定評があり、CD-ROMドライブを痛めてしまう危険を覚悟してイメージ作成をした方がよい。私は今回、この頁を書くにあたり、久方ぶりに仮想化しようとしたら失敗してしまった。むむう、前は出来たのに。
Bleemだと漢字が出ないので文章がほとんど読めない(上)。CVGSを使った場合にはきちんと「漢字」が出る(下)。もっともこのゲームはストーリーは音声で流れるし、メインはパズルゲームなのでほとんど支障がない。 |
さて最初の欠点はともかく、Bleem!で「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」を実際にやってみたところ、
Pentium MMX 233MHzでなんとか出来る
という感じであった。
それは良いのだが、2番目の欠点として致命的なのはBleemは漢字ROMを備えていないので、漢字が抜けてしまうのだ。これはなかなか痛い。
さらに3番目としては「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」でステージを選択する際に、ランダムで隠れてしまうステージが出てくる。隠れてしまうと言っても画面に出てこないだけで選択できるのだが、若干不便である。
では、ということで「Connectix Virtual Game Station」いわゆるCVGSを試してみる。見事に漢字が出た!だが
Pentium MMX 233MHzでは重すぎ〜
ということが判明。むむむぅ、残念この上ない。
さて、上でPentium223MHzと書いていたが、諸事情により、その後その上位機種で全くサイズは同じのCeleron 300MHzを入手した(FMV-BIBLO MC/30)。そうしたところ「Connectix Virtual Game Station」は
Celeron 300MHzでOK
ということが判明。しかもCVGSは一度インストールすればCD-ROMはいらないので、HDDの容量としても手間としても便利である。こちらの方が断然お勧めだ。
なお、私の環境では唯一の不具合として「ゲームを開始すると音楽が鳴らない」というのがあった。ところが一度ESCキーを押してCVGSの設定画面に出て、そこからまたゲームに戻ると音楽が始まると分かった。さらにはリピートしてくれないで一回演奏すると止まるのだが、それも一度ESCで設定画面に出て戻れば音楽が開始する。
前述のようにこのゲームのポイントは「聞き所」だから音楽がなしは寂しすぎるのでゲームをする度にESCを押すことになり、ちと面倒だが、な〜に、大した問題ではない。
ちなみに「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」のゲーム自体も仮想化しておくことは言うまでもない。
追記:CVGSでのXPの動作とPentium4での動作
その後、気がついたがCVGSは本来WindowsXPに対応していないのと、Pentium4クラスで実行すると「CVGS requires a Pentium II-class processor or later to run.」などと出て動作しない。しかしながら(多分)外国の人がパッチを作ってくれており、両者とも解決できている。 VGS Video Patch XP ちなみにXPではCVGS自体のインストールも撥ねられるのでWinodwsXPではWindows95互換モードにしてインストールする。 |
次にフリーソフトのエミュレートについて書くが、実はフリーソフトのエミュレータは御記帳ページに記帳して下さったmitts様からの情報で知った。私も上記の市販エミュを試す前にいくつかのフリーソフトエミュを試していたたのだが、うまくいかず、「所詮フリーソフトか」と思っていたのだが、調査不足だった。
フリーソフト、特にプレイステーションのフリーソフトエミュについては前述した
PlayEmu.com
http://www.playemu.com/
がかなり詳しそうだ。mitts様によると「AdriPSX ILE」「PCSX」という二つのソフトで「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」がほぼ動作確認出来たとのことである。
これらは前述の市販エミュと違い、「プラグイン」という概念が必要である。すなわち母体のソフトに加えて「グラフィック」「音楽」「CDROM」「コントローラ」のそれぞれのプラグイン(補助プログラム)を入手する必要がある。これはかなり面倒だが、その一方で自分のパソコンのスペックにあった、あるいはゲーム毎に柔軟にプラグインを換えて対応することが出来る。
私も少し試したところ愛機のノートではなく、1.7GHzのデスクトップでAdriPSX ILEを試したところ、
GPUプラグイン P.E.Op.S CDR
SPUプラグイン Eternal SPU
CDRプラグイン P.E.Op.S CDR
パッドプラグイン TSG DInputkey
のプラグインで「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」のゲームが出来ることが分かった。ただしとても残念なことにゲーム中の音楽が出ない。またいずれにせよ、愛機のノートでは激遅ようである。さらにBleemと同じで漢字が出ないようだ。PCSXも試したがこれはそれ以前の音が出なかった。
しかし現在の所、十分には調査したとは言い難い。これらはハードウェアに依存するだろうから、各ユーザ毎により違ってくるだろう。ただここでは「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」というゲームに絞っているので、「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」を動かせるエミュもしくはプラグインはピックアップ出来ると思われる。
よってチャレンジして頂ける方は以下の情報を頂けると有り難い。掲載させて頂きます。
必要なもの |
・「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」(プレイステーション) 「なつコレシリーズ Vol.3 ルプ☆さらだ」ということで2002年夏に再販されたらしいです。 ・仮想化の為に「CloneCD」と「DAEMON Tools」 ・プレイステーションエミュレータ「Bleem!」もしくは「Connectix Virtual Game Station」 ・上記エミュレータは両者とも基本的にはWindows95系です。ただしCVGSはWindowsXPもしくはPentium4クラスで実行するためのパッチが出ています。 |
ポイント |
・プレイステーションのゲームCD-ROMも仮想化できます。
・仮想化するにあたり「るぷぷキューブ ルプ☆さらだ」では683MBほどのHDDの空きが必要です。 ・「Bleem!」は漢字が出ないし、CDROM確認も面倒なのであまりお勧めできませんがCVGSより必要スペックが少ないようです。パソコンのスペックとしてPentium MMX 233MHzクラスであればなんとか出来るようです。 ・「容易さ」では「Connectix Virtual Game Station」すなわちCVGSの方が断然お勧めです。パソコンのスペックとしてCeleron 300MHz程度は必要のようです。 ・フリーのエミュソフトについては調査不足、情報不足です。情報をお待ちしています。 |